【野焼きや焚火での火事・火災】“重過失”が認められれば損害賠償支払い義務あり!裁判ではどんなポイントが見られる?【森林火災(山火事)は刑事罰も】

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野焼きによる火災・・・損害賠償を払わなければいけない?

野焼きに悩まされているご家庭、とても多いのではないでしょうか。

野焼きとは、廃棄物(ゴミ)を屋外で焼却することをいいます。

※ここで言う野焼きとは、宗教行事や農業の為の野焼きではなく、あくまでも個人でのごみ焼きのことを指します。ご了承くださいませ。

野焼きは「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」、各都道府県の「生活環境保全条例」により、原則として禁止されています。

それにも関わらず、多くの地域で野焼きが当たり前のように行われています。

夏樹
夏樹

我が家もその1人です。

農業のための野焼きならまだわかるのですが、自宅のゴミや家庭菜園で出たクズ野菜などを燃やしているのは、火災の原因にもなるし、臭いし、本当にいいかげんにして欲しいものですよね。

今大変な問題となっている群馬県桐生市の山林火災は、79歳の男性がドラム缶でスギの葉を焼いていたところ、下草に燃え移ったことが原因ということが分かっています。

では、もし野焼きをしていてよその家や土地を燃やしてしまった場合、野焼きを行っていた人は損害賠償を払う義務があるのでしょうか?

今回は野焼きによる火災を起こしてしまった場合、損害賠償を支払う義務があるのか。また、どんな時に損害賠償を支払わなければいけないのかをご紹介します。

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失火者は重過失が無ければ損害賠償を支払う義務がない

マンションやアパートなどを契約したことがある人は、火災保険というものに入るよう勧められたことがあるのではないでしょうか。その際、「火事は損害賠償を請求できない」という話を耳にしたことがある方も多いと思います。

実際の住宅火災などでは、誤って火災を起こしてしまった場合には、「失火責任法」という特別法が適用され、失火者は重過失がないと判断されれば損害賠償責任が生まれません

(“失火者”とは、過失で火災を起こしてしまった人のことを言います。)

つまり、隣の家で火事が起きても、相手に重過失が無ければ損害賠償が認められないのです。

「重過失」とは以下のようなことを言います。

「重大ナル過失」とは、通常人に要求される程度の相当な注意をしないでも、わずかの注意さえすれば、たやすく違法有害な結果を予見することができた場合であるのに、漫然これを見すごしたような、ほとんど故意に近い著しい注意欠如の状態を指すものと解すべきである。

引用:裁判例結果詳細

ねこ美
ねこ美

野焼きの場合は、簡単に言うと“普通に考えれば火事が起こるってわかってるのに、それをやってしまった”状態が重過失。

しかし、重過失があった場合は、(当たり前ですが)損害賠償を請求されたり、支払いの義務が生じます。

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失火者が損害賠償を支払う義務がある「重過失」の内容とは

野焼きで「重過失があった」と判断されるのは、以下のポイントが挙げられます。

  • 野焼きをした時の気象条件が悪かった(強風が吹いていた、乾燥注意報が出ていた、など)
  • 野焼きをした場所が悪かった(民家のすぐ傍、燃えやすい森林のすぐ傍、風向きが燃えやすいほうだった、など)
  • 野焼きをした量
  • 見守る人がいなかった、火災を想定して水を用意していなかった

この他にも色々な条件から、たやすく火災が起こることを想定できたのに、それをしなかった場合は損害賠償を請求される可能性があります。

夏樹
夏樹

過去に近隣住民から何度も危険性を注意されたり、消防車を呼ばれていたのにも関わらずやめなかった場合なども含まれそうね。

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過去には野焼き火災で1500万円の損害賠償を支払った前例も

過去には、野焼きによる火災で隣の会社を燃やしてしまい、1500万円もの損害賠償が発生したケースがあります。

この火災では、畑の雑草を燃やそうと火をつけたのが原因でした。

失火者の女性は当初「失火責任法」を主張していましたが、主張が認められる可能性が少なく和解。結果1500万円の損害賠償で合意しました。

ねこ美
ねこ美

この後女性は自身が入っている「個人賠償責任保険」を使って損害賠償を支払おうとしたんだけど、保険会社が免責事項を主張。その結果裁判で負けてしまい、1500万円は自分で支払わなければいけなくなったんだ。

この裁判事例の他にも、以下の事例などで「重過失」が肯定されています。

  • 近くに建物があるにも関わらず段ボール箱を燃やし、鎮火の確認はしていたけれど、実際には完璧に鎮火できておらず、気象条件により激しく再燃。周りの建物に火が燃え移ってしまった。
ねこ美
ねこ美

段ボールのような軽くて飛んでしまうものを燃やしていたのにも関わらず、最後に水をかけなかったことも「重過失」の1つであると認定されたわ。

大火事にならないと報道をされませんが、地方自治体のホームページなどで野焼き(ごみ焼き)による火災の報告が多いことが分かります。

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野焼きからの森林火災(山火事)は、損害賠償支払い義務がある?

今回問題になっている山火事も、重過失があると認められれば損害賠償を支払うよう求められます。しかし、結果の予見が容易だったのか否かは、個別に判断されるそう。

79歳の男性がドラム缶で燃やしていた際、県内には乾燥注意報が発令されていました。

また、ドラム缶を使っていたとはいえ、下草があるような場所でのゴミ焼きは、容易に火災が起きてしまうことが分かったのではないでしょうか。

ねこ美
ねこ美

でも79歳という年齢から、認知できたのかということも焦点になりそうね。

夏樹
夏樹

過去に小学生をはねて死なせた高齢者も、認知症で不起訴になったしね・・・。

今回のケースでは山火事になってしまっているので、森林法違反にあたり、刑事罰が科されます。

この場合、法定刑は50万円以下の罰金です。

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迷惑な野焼き、いい加減やめよう

野焼き(ごみ焼き)は火災の原因になるだけでなく、ニオイや灰などでも近隣に迷惑をかけます。

ド田舎ならまだしも、令和の時代になっても住宅街で野焼きをしている人が多いのはなぜなのか・・・。

火事になってからでは遅いので、強風注意報や乾燥注意報が出ている時に野焼きを見つけた場合には、早めに通報した方が良いですね。

ドラム缶に入れて燃やしたり、ブロックで囲んだ場所で燃やしたり、とにかく迷惑な野焼き。

一刻も早く無くなって欲しいものです。

※ここで言う野焼きとは、宗教行事や農業の為の野焼きではなく、あくまでも個人でのごみ焼きのことを指します。ご了承くださいませ。

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